電力業界では現在、バイオマス(生物由来資源)を燃料に使う火力発電システムの実用化に取り組んでいる。バイオマスは「カーボンニュートラル」とされ、燃やしても大気中の二酸化炭素(CO2)は増えない。そもそも木が成長するときに大気中から吸収したCO2を燃焼時に放出することになり、CO2は差し引きゼロという考え方だ。「CO2を増やさず、再生可能なエネルギー」に位置づけられるバイオマスの有効活用は火力発電の低炭素化を後押しする重要な役割を担う。
■関電とシステム開発
電力中央研究所が進めているのは、木質系バイオマス(間伐材、森林残渣(ざんさ)など)や廃棄物系バイオマス(農業残渣、食品残渣など)を、ガス燃料や電気に高効率で転換する技術の研究・開発だ。木質系バイオマスはコスト面や安定的な集約を図る上で、1日当たり100トンが収集・運搬の限界となる上、発電規模が小さいと発電効率が低く、建設コストも高くつく。「既存の技術では発電事業として成立するのが困難」(電中研)といい、クリアすべき課題は多い。
具体的には(1)ガス化発電など小規模でも効率の高い発電技術(2)複数のバイオマスを混合した異種燃料を利用できる発電技術(3)含水率が高いバイオマスを脱水、粉砕する前処理技術-などの開発が実用化に欠かせないことが、これまでの研究で明確になった。
電中研が関西電力とともに開発したのが、木質系バイオマスなどを燃料とする「高効率炭化ガス化ガスエンジン発電システム」だ。このシステムでは、燃料を炭化させた後、1000度以上の高温で熱分解することでガスを生成。ガスエンジンなどで発電するとともに、排ガスの熱を炭化工程の熱源に利用する。
燃料ガスを製造する電中研のバイオマスガス化技術と、極めて高い着火力を持つ関電のガスエンジン技術をもとに、定格出力320キロワットと中小規模の発電システムでは世界最高レベルの発電効率23%を実現。さらに、次世代型の溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)と組み合わせた実証実験では約32%の発電効率を得られる見通しが立った。
このシステムでは、都市ごみや食品残渣などを使えるのも特長で「さまざまな廃棄物バイオマスを混合利用することで適応燃料の量が増え、発電規模の大型化を図ることが可能になる」(電中研)。
石炭にバイオマスを混ぜて利用する混焼発電の実証実験も、電力会社などが進めている。ただ、バイオマスを混ぜても電気の安定供給に影響がでないかを確認する必要があり、電中研は(1)燃料貯蔵時の安全性(2)粉砕性(3)燃焼性(4)環境への影響-などを各種の装置を使って事前評価。その結果、粉砕性の低下が課題であることが明らかになった。
■東南アジアなど支援
一方、バイオマス資源が豊富な東南アジアでは、自国で生産するバイオ燃料の利用を促進する方向に動いている。インドネシアではバイオディーゼルの使用を拡大する方針を掲げ、藻類をバイオマス燃料として活用する研究も行っている。タイではバイオエタノールを中心に代替エネルギーの消費量を高める方針で、マレーシアではパーム油由来のバイオディーゼル油を混合した燃料を導入する計画を進めている。
電中研では、こうした国々を支援する研究にも取り組み、アジア21カ国の潜在的なバイオマス資源量を推定したデータベースを整備し、情報を提供している。
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