住宅エコポイントの申請受け付けが3月8日、いよいよ始まった。サッシメーカーと家電量販店がポイントの発行対象となる内窓の販売や取り付け工事で提携する動きも出てきた。
こうした建築や住宅の「エコ」の話題で、いま一番盛り上がっているのは誰だろうか。筆者は先日、象徴的な“現場”を目撃した。
エコプロジェクト始動――。ある分譲マンションの販売開始に先立って、デベロッパーがマスコミ向けに発表したリリースにはこんな見出しが躍っていた。
リリースでは、以下のような説明が続く。
日中にマンションの屋上にある太陽光パネルで発電して、蓄電池にいったん蓄える。夜になると、蓄電池の電気を共用部分の照明などに利用する。共用部分の照明には発光ダイオード(LED)を使って、消費電力のほぼすべてを太陽光のエネルギーで賄う。その結果、1戸当たりの管理費が月額で千数百円ほど安くなる。
リリースには「初」の文字も目立った。例えば、マンションに蓄電池システムを導入したのは業界初だという。さらに、このデベロッパーは省エネ技術などを積極的に導入して、居住者が「心地良くエコライフを享受」するための基本コンセプトを作成。同マンションは、基本コンセプトを初めて盛り込んで企画したという。
リリースで「マンションの魅力」として記した部分のうち、このようなエコにかかわる説明が行数ベースで約60%も占めていた。デベロッパーはこのマンションの最大の売りがエコにあると考えたと読み取れる。
「聞かれたら答える程度」
ところが、マンションのモデルルームでの様子は、リリースと大きく異なっていた。
モデルルームにあった全14ページのパンフレットのうち、太陽光パネルなどエコに関する説明が載っていたのは1ページだけ。パンフレットの巻末に近い12ページ目だ。しかも、顧客に訴求できるはずの「管理費が安くなる」といった記述が見当たらなかった。
販売員に尋ねると、「エコじゃ売れない。エコ設備について聞いてくるのはマスコミだけ」という答えが返ってきた。リリースで強調していた太陽光パネルなどは「モデルルームの来場者に聞かれたら答える程度」と素っ気ない。
このマンションは、高効率ガス給湯器や複層ガラスなどの採用で住宅エコポイントの対象となる省エネ基準を満たすという。しかし、「エコポイントの申請数が政府の予算を超えたら、受け付けが終了する。ポイントが必ず発行されるかどうか保証できないので、とりわけ説明していない」。
さらに販売員は続ける。「来場者にはむしろ立地や坪単価をアピールしたい。ライフサイクルに合わせて自由に組み替えられる収納棚などを設けたことも、このマンションの売りだ。来場者の関心も高い」。
マスコミ向けのリリースとモデルルームの来場者向けの説明では、エコに対する温度差が非常に大きかった。
数千万円以上の買い物をする分譲マンションの顧客にとって、月額千数百円の管理費の削減は購入動機にならないのか。それとも太陽光パネルや高効率給湯器を設置したくらいでは、もはや他社の物件と差別化するのが難しいのか。
マンションの価格帯などによって顧客のエコに対する意識は様々だが、現状でエコは必ずしも売り文句になっていない。政府が本気で温室効果ガスの排出量削減を目指すなら、さらに強力なアメかムチが必要だろう。
少なくともモデルルームの販売員によると、エコの話題でいま一番盛り上がっているのはマスコミだということになる。
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