日本住宅保証検査機構（JIO）は2010年3月19日、住宅のリフォーム工事を対象に「JIOリフォームかし保険」の運営を始めたと発表した。新築用の住宅瑕疵担保責任保険を運営する保険法人が初めて扱うリフォーム向け瑕疵保険だ。
同日、国土交通省は住宅エコポイント導入に伴うリフォーム需要の増大に対応して、消費者の保護のため、リフォームをめぐるトラブルの防止策を強化すると発表した。JIOのリフォーム瑕疵保険はこの施策に沿っている。
リフォーム瑕疵保険への加入は、新築用の瑕疵保険と異なり、義務ではなく任意だ。JIOの同保険は、住宅の一部か、住宅と一体になった設備機器の工事ならば、原則としてすべて対象にできる。どの部位を対象にするかは加入者が選ぶ。保険の有効期間は、建物の構造耐力か防水を担う部位なら5年間、それ以外の部位は1年間だ。
「瑕疵」の定義は多様
保険の対象が広くなるため、保険金が支払われる「瑕疵」の定義も、新築用の瑕疵保険と比べると多様だ。耐力不足や雨漏りのほかに、工事をした部位が「社会通念上必要とされる性能を満たさないこと」も含まれる。
ただし、例えば断熱性能を高めるリフォームを行って、顧客に「光熱費が減らないから工事をやり直せ」などとクレームを言われても、それだけでは保険の対象とならない。断熱材のはがれ、充てん不足など、断熱性能を低下させる具体的な施工上の不具合個所が見付かることが必要になる。
2010年4月上旬には、ハウスプラス住宅保証、住宅あんしん保証、たてもの、住宅保証機構、ハウスジーメンもリフォーム瑕疵保険を取り扱うことを発表した。
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