京橋駅前で「薬物乱用防止」啓発活動 / 京橋経済新聞

大阪ファミリーライオンズクラブは3月17日、京橋駅前コンコース広場で薬物乱用防止啓発活動を行った。

 同日広場には薬物乱用防止啓発キャラバンカーとともに、マスコットキャラクターの「ダメ。ゼッタイ君」などキャラクターが登場。キャラバンカー内ではさまざまな薬物と薬物によって冒された人体模型の展示、映像で薬物の恐ろしさと正しい理解を広めた。

 薬物には興奮作用、抑制作用、幻覚作用があり、1度でも乱用すると中枢神経を冒して脳や体に異常をきたすとされている。押尾学被告の事件で話題になったMDMAは興奮作用(覚せい剤の作用)と幻覚作用(マリファナなどの作用)を合わせもった合成麻薬で、4日間で脳の神経ネットワークが断裂され、破壊されることもあるという。

 MDMAなど錠剤型麻薬は一見違法薬物と認識できないことが多く、若年層を中心に乱用が広がっている。展示されていた錠剤型麻薬は丸いラムネ形で、偽シャネルマークや偽アルマーニ、偽ミッキーマウスなど若者の興味を引くものが刻印されており、見る人を驚かせていた。こうした錠剤型麻薬は知人から旅行の土産にともらい、違法薬物とは思わずに使用してしまうというようなケースが多く深刻な問題となっている。

 都島区から孫の手を引いてやって来た後藤さんは「孫はまだ小学校1年生なのでよくわかっていないが、早く理解できるようになってほしい。そんなに簡単に手に入るなんて驚いたし、これから子どもを生む若い人には特に気をつけてもらいたい」と話した。キャラバンカーから出てきた18歳の少年は「麻薬はほんまにあかんと思った。タバコやアルコールみたいにクセになって継続してしまうと思う」。一方で「(展示を見ても)何も感じなかった」という17歳の少年の声もあった。

 都島区を中心に地域社会に根ざした奉仕活動を展開する同クラブは2005年2月25日に結成。メンバー数は現在14人で、全員「薬物乱用防止教育講師」の認定を受けているという。同クラブ会長の宮本いつ代さんは「若年では小学校2年生から薬物の乱用が始まっているという今、こうした活動を通して少しでも薬物の事件・事故を防止できれば」と話していた。

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