日経ホームビルダーは、住宅の新築やリフォームで実務者が顧客から受けたクレームの事例とその教訓を、「クレームに学ぶ」として連載しています。ここでは、2012年8月号に掲載した内容の一部を紹介します。
A工務店は住宅や商業施設のリフォームを手掛けるほか、戸建て住宅の新築も年に1、2件請け負っている。あるとき知り合いの設計事務所の紹介で、30歳代後半の建て主のBさんと請負契約を結んだ。Bさんは子どもが2人いて予算にあまり余裕がなかったが、請負金額は約2000万円で坪単価が60万円程度と、ややグレードの高い住宅だった。
設計事務所が作成した設計図書では、下駄箱や洗面化粧台など一部の家具や設備機器の仕様が未定になっていた。そのため、工務店社長のAさんは契約を結ぶ際に、取りあえずごく標準的な製品を想定して見積もりを出していた。
着工後、下駄箱などを注文する時期が近くなると、想定した製品をカタログでBさんに示して、「これでいいですか」と聞いた。
仕様変更で追加金が発生
Bさんは家具や設備に関して標準的な製品では満足せず、いくつかの製品を、より高いグレードのものに変更した。この仕様変更で請負金額は合計で約50万円の増額となった。
AさんはBさんが個々の製品を変更するたびに、標準的な製品と比べていくら高くなるかを口頭で伝えていた。しかし書面で正式に追加見積もりを提出したのは完成後、最終金の支払いと同時だった。見積書を示す必要性は施工中から感じていたが、多忙で手が回らなかったという。
請負代金の増額に対し、Bさんは「そんな金額になるのか。今頃言われてもなあ」と首を縦に振らない。説得を断念したAさんは、増額分を半分に値引きすることで妥協した。
注文住宅やリフォームの着工後に、何らかの理由で追加金が発生することはしばしばある。顧客にスムーズに承認してもらうには、見積もりを出すタイミングも影響するようだ。
住宅会社のクレーム対策のコンサルティングを手掛ける青山CSプランニング(大阪市)の青山秀雄さんは、「最終金の支払いがある引き渡し時は良いタイミングではない。建て主が1000万円単位の買い物をした現実に直面して、お金に関してシビアになりがちだからだ」と話す。
追加見積もりは一般に施工中に示すほうが認められやすいという。「工事をしっかりやってもらうため、施工者との関係を良好に保ちたい気持ちが影響する場合もあるようだ」と青山さんは推測する。
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