国土交通省四国地方整備局の土佐国道事務所と高知河川国道事務所が過去に発注した一般土木工事で談合行為があったとして、公正取引委員会が17日に国交省に対して官製談合防止法に基づき談合関与行為の再発防止措置を講じるよう求めたことを受け、国交省は同日、談合に関する当面の再発防止策を公表した。コンプライアンス(法令順守)推進の強化や入札契約手続きの見直し、情報管理の徹底など六つの改善策を早期に実行するとしている。
再発防止策のうち、コンプライアンス推進の強化については、地方整備局ごとにコンプライアンス推進本部(本部長・地方整備局長)を設置し、コンプライアンス・内部統制の強化とモニタリングを実施。外部の有識者によるコンプライアンス・アドバイザリー委員会も設置し、業務運営での意見を求め、改善作業に反映させる。
入札契約手続きの見直しでは、技術提案書での業者名のマスキングの徹底のほか、予定価格作成時期の後倒し、入札書と技術提案書の同時提出、総合評価落札方式での積算業務と技術審査・評価業務の分離体制確保など不正が発生しにくい制度への見直しを検討する。情報管理についても、入札情報の漏えい防止に対するマネジメントの実施など一元的な情報管理体制などを構築する。
このほか、談合業者に対するペナルティーも強化。確定した排除措置命令などで首謀者とされた業者に対する違約金の額を、現行の請負代金の10%から15%に引き上げることなどを盛り込んだ。佐藤直良国交省事務次官は同日、記者会見し、「改善措置を真摯(しんし)に受け止め、一日も早く国民の信頼を回復できるよう当面の対策後も引き続き実態把握に努め、早期に再発防止対策を公表する」と述べた。
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