基幹技能者の更新、1年前から手続き可能に / 建設工業新聞

国土交通省は、各専門工事業団体(民間登録機関)が行う登録基幹技能者の登録手続きなどを定めた「登録基幹技能者講習の事務取り扱い」の内容を見直す。12年度から民間登録機関で順次更新作業が始まるのを控え、講習修了証の有効期限が切れる1年前から更新手続きを開始できることなどを各登録機関の事務規程に盛り込むよう求める。近く各登録機関に関連通知を出す。「講習の事務取り扱い」は、登録機関がそれぞれに作成する基幹技能者の申請・登録時の事務内容(講習、試験など)を定めたもので、国交省は今回、登録時以外に更新時の内容を追加し、各登録機関にもこれに沿って事務規程を見直すよう通知する。

                   
 追加される内容は、▽各基幹技能者が更新時に提出する書類▽更新手続きの内容-の2点。特に更新手続きについては、更新機会を確保するために各登録機関は1年前から手続きを開始できると規定。更新講習を実施する場合の講義の科目や内容などに関する事項も事務規程に盛り込むよう求める。さらに講習修了証の有効期限が切れた場合、半年以内に限って更新を認めるようにするほか、半年を超えた場合も一年以内に限って講義の受講(試験は実施)を免除することも規定するよう要請。更新時の手数料は各団体に加入する会員と、加入しない非会員を同一の料金とすることも求める。

                      
 更新時に行う講習については、国交省が2月末に公表した実施方針で、単なる事務手続きによる更新ではなく、基幹技能者が備える能力を担保するための講習、または関係法令の情報などを伝える措置(専門テキストの配布など)を講じるよう各登録機関に要請済みだ。

                
 登録基幹技能者制度は、08年度から国交相の認定を受けた民間登録機関(各団体)が申請した技術者に対して講習と試験を行った上で登録(講習修了証を発行)している。12年1月現在で28職種36団体が認定を行っているが、各団体には運用開始から5年に1度、登録した基幹技能者の更新を行うことが義務付けられており、08年度内に登録機関に認定され、登録講習を行った団体が12年度から更新手続きに入る。最も早く更新を行う必要があるのは日本電設工業協会で、遅くとも今年7月には更新に入る予定だ。

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