大阪駅北地区再開発など、大阪府にある複数の大規模プロジェクトの工事が7月2日から1カ月以上、止まっている。生コン会社の従業員で組織する全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部などが同日から、府内の生コン会社が集まる大阪広域生コンクリート協同組合などに対して、無期限のストライキを実施しているからだ。
ストによって、府内の7割に当たる約80社の生コン工場が操業を停止。生コンが工事現場に搬入されない事態となった。
2010年2月に始まった春闘で、労組は賃金の引き上げや労働条件の改善などを生コン会社に要求していた。しかし、会社側はこれに応じなかった。協同組合に加盟する26工場を自主閉鎖して合理化を進めたものの、生コンの大幅な需要減に加えて、セメントなどの原材料費の上昇で、経営が厳しくなったことなどが理由だ。
しかし、労組は「会社が賃上げの原資を確保できないのは、生コン1m3当たり1万円を切るような低価格で建設会社に販売してきた結果だ」と主張。協同組合に対して、呼び強度18N/mm2、スランプ18cm、粗骨材寸法20mmの標準的な生コンの販売価格を1m3当たり1万8000円に引き上げるよう求めてストに突入した。さらに労組は、生コンの価格を契約時に一括で決めるのではなく、出荷時の原材料費などに応じて変動できる契約に改めるよう求めている。
竹中工務店などが値上げ拒否
労組が賃上げそのものではなく、需要家である建設会社などに向けて販売価格の引き上げを狙ったストを実施するのは異例だ。「生コン会社は中小零細企業が多い。建設会社の言いなりで安値販売を続けると、生コン業界の利益が損なわれる。労使が協力しなければならない」と労組幹部は話す。
ストが始まってから、労組と協同組合は検証委員会を共同で設置。7月23日以降、1m3当たり1万6300円の暫定的な価格引き上げに応じた工事現場に限って順次、出荷の再開を認めることにした。スト中に契約を新たに結ぶ工事現場には、同1万6800円を求めている。
建設物価調査会の調査によると、東京都心で使う生コンの実勢価格は1m3当たり1万2300円、名古屋市では同8200円となっている。地域によって原材料費や運搬費が異なるとはいえ、今回のストで労組が求める価格は全国的に見ると割高だ。
それでも準大手や中堅の建設会社などは、価格の引き上げに応じた模様。8月上旬時点で、協同組合の工場から出荷する生コン量は、1日当たり7000m3程度に回復している。スト前のおよそ7割に相当する水準だ。
ただし、一部の大手建設会社が手掛ける大規模プロジェクトの工事は、依然として止まったままとなっている。
例えば、JR大阪駅北側に広がる24haの貨物駅跡地で10年3月に着工した「大阪駅北地区(梅田北ヤード)再開発」では、杭打ち工事がストップ。近畿日本鉄道が発注して、14年の完成時に高さ約300mの日本一を目指す「阿部野橋ターミナルビル」の周辺工事も中断している。
いずれも施工する竹中工務店や大林組が、価格の引き上げに応じていないためとみられる。両社は協同組合にとって大口顧客だ。
大規模工事が中断すると、建設会社にとって1日当たり数千万円規模の損害が発生する。ストが長引けば、竣工時期の遅れや工事費の増加につながる恐れがある。生コン会社にとっても、経営を圧迫しかねない。
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