太陽光パネル1万枚、高速道路の上空にずらり  ケンプラッツ

太陽光発電 高速道路 発電 中日本高速道路 名古屋環状2号線  都市部を通る半地下構造の高速道路の上空に、約1万枚の太陽光発電パネルをずらりと並べる――。中日本高速道路会社は1月20日、名古屋市内で建設中の名古屋環状2号線・高針JCT(ジャンクション)~名古屋南JCT間で、出力約2000kW分の太陽光発電パネルを設置すると発表した。同区間が開通する10年度中の稼働を目指す。高速道路の関連としては、国内最大の規模だという。

年間約2200万円の電気代を節約

 発電した電力は、道路照明などに使う。中日本高速道路によると、設置するパネルは約1万枚(合計約1万4000m2)。年間の予想発電量は200万kWhで、一般家庭約400戸分の年間使用量に相当する。この区間の全体使用電力量の43%で、年間約2200万円の電気代の節約になる。CO2排出量では約956tの 削減効果を見込む。総工費は約15億円で、国から5億円の補助金を受けている。

 太陽光発電パネルは、約7kmの掘割区間のうち、約5.7kmにわたって設置する。掘割の開口部に架かる梁を利用して取り付ける。詳細設計を実施しており、防音や換気、採光といった性能も確保するという。太陽光発電設備の設置工事は、東光電気工事、きんでんが担当する。工期は2011年2月4日まで。

 「高速道路関連で、太陽光発電パネルの設置スペースを、これだけまとまった規模で確保するのは難しい。この区間は、道路が南北に走るので発電効率が高い。太陽光を遮る建物なども周囲になかった。立地条件に加え、施工性、使用法などの条件を検討した結果、環境に対する企業姿勢などを踏まえ、設置することにした」(中日本高速道路広報室)。

 中日本高速道路は、飛騨トンネルで湧き水を利用したマイクロ水力発電を導入することも表明しており、省エネ・環境対策の取り組みを推進していく方針だ。

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