厚生労働省は12月15日、常用労働者数が4人以下の事業所を対象とした2010年の「毎月勤労統計調査特別調査」の結果を公表した。毎月決まって支給する現金給与額が最も高かったのは建設業で、前年比0.1%増の24万7044円だった。全産業の平均を6万2368円、二番目の製造業を4万2130円上回った。
決まって支給する現金給与額とは、残業代を含めた給与。賞与は除いている。ただし、常用雇用者が5人以上の事業所の給与に比べると、建設業の場合は76%にとどまっている。
一方、賞与など特別に支払われた現金給与額は、建設業が前年比0.5%減の16万5127円。全産業の平均よりも1万9567円少なかった。
建設業の1カ月当たりの出勤日数は、前年よりも0.1日多い21.8日。1日当たりの実労働時間は7.6時間だった。出勤日数で1.1日、実労働時間で0.5時間それぞれ全産業の平均を上回り、主な6産業の中ではいずれも最も多かった。
女性労働者が占める割合は、「その他」を加えた全産業の中で建設業が最も少なく、前年比0.2ポイント減の20.8%だった。全産業の平均に比べて36.3ポイント低い。女性労働者の割合が高い医療や福祉産業と比べると、65.8ポイント下回った。
「毎月勤労統計調査特別調査」は、4人以下の常用労働者を抱える事業所を対象に厚生労働省が毎年、7月31日時点の状況を調査。2010年の調査では、2万2683カ所の事業所に調査票を配り、2万552カ所から有効回答を得た。常用労働者が5人以上の事業所との比較では、同省が毎月実施している「全国調査」の7月分の結果を用いている。
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