リーマンショックのつめ跡は想像以上に深く、政権交代後の公共投資も依然として低水準で推移するなど、建設業界にとって明るい兆しはなかなか見いだせない。一方、今後の行方を示唆する動きとして、海外で大型案件を受注するゼネコンが複数あったほか、アジアへのインフラ輸出に向けた取り組みも活発化している。市場の風向きを適正に読み、スピード感を持って動いた企業が優位に立つ。この構図は、いつの時代も変わらない。「土木」「建築」「設備」「リニューアル」の切り口から、2010年の動向を振り返る。
土木分野の新技術では、地上発進型のシールドマシンに関する発表が相次いだ。東京都は3月、首都高速道路中央環状品川線のトンネル工事現場を公開。地上発進したシールドマシンをUターンさせ再び地上へ到達する工法を採用している。鉄道建設・運輸施設整備支援機構による北海道新幹線のトンネル工事では、大断面泥土圧式シールド機の地上発進に成功した。
◆受注直結型の技術
いずれも特定工事への適用を目的として大手ゼネコンが開発した“受注直結型”の技術だ。総合評価入札が大手ゼネコンの背中を押した。高度な技術競争が展開され、中には、あらゆる地層条件での地上発進を可能としたシールド技術もある。
環境規制による市場創出効果は大きい。4月に改正土壌汚染対策法が全面施行となったことから、土壌浄化技術の開発も加速した。原位置浄化が主流だが、蒸気やバイオを活用する技術のほか、装置の小型化、シールド機内部で浄化する技術も生まれるなど、“付加価値競争”の局面が鮮明になった。一方、規制強化が予定されている中国に合弁会社を作った企業もある。
大型土木プロジェクトでは、東京国際空港(羽田空港)の4本目の滑走路となる「東京国際空港D滑走路建設外工事」が9月に完成した。埋立と桟橋のハイブリッド構造で、設計・施工一括方式による発注、6000億円という規模の大きさなど、トピックスは盛りだくさん。未知の巨大プロジェクトだっただけに、「マネジメント力が相当鍛えられた」との見方もある。D滑走路が建設市場に与えたインパクトも大きく、現在は“ポスト羽田”を模索する声も多い。
◆海外市場に熱い視線
国内市場の落ち込みから、必然的に海外に目が向けられるようになった。アジア各国の旺盛なインフラ需要も背景にあり、その需給バランスがマッチするかどうかが今後の行方を左右する。
もちろん国際競争力も問われている。香港の地下鉄事業の国際入札では、複数工区を受注したゼネコンもある。海外大型事業の受注が国内の落ち込みをカバーし、全体をけん引したケースもみられる。
PPP手法によるインフラ輸出に向けた検討も本格化した。東南アジア各国での事業化を目指して現在、商社やゼネコンなどが参画する複数コンソーシアムが準備調査を進めている。空港や上下水道、高速道路、廃棄物処分場など、高い投資効果が見込まれる大型土木プロジェクトが多い。
海洋土木の分野では、マリコン各社の船舶が更新期を迎えつつある。「老朽化した船を、だましだまし使っている状況。動かすたびに大きなコストがかかる」といったグチも漏れる。10年は2社が相次いで大型のCDM(深層混合処理)船を新造したほか、今後も複数のマリコンが新造船を計画している。
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