木材利用の疑問 内部割れを防ぐ乾燥方法は? / 日経BP

住宅会社向けの月刊誌「日経ホームビルダー」10月号では、木材研究の最前線とプロが抱く木材の不満を取材した。第3回は、内部割れを防ぐ乾燥材(KD材)のつくり方と、KD材の品質の見分け方だ。

「内部割れを防ぐ乾燥方法は?」

 KD材の内部割れは、乾燥する温度が高過ぎたり、時間が長過ぎたりすることで生じやすくなる。

 そのためスギの製材を乾燥する場合、「高温セット」と呼ぶ初期の乾燥工程を120℃で24時間以内とし、その後は90℃程度に温度を下げて乾燥する方法を、森林総合研究所などが推奨している。 

 しかし、これを守るだけでは内部割れを完全に防ぐことはできない。「例えば高温セット後のスケジュールが不適切で、内部割れを招くこともある」と、長野県林業総合センター木材部長の吉田孝久さんは話す。

 さらに、材の個体差や重さ、樹種、使う乾燥機、気候などに応じた調整も現場で必要になる。乾燥によって、材色が黒っぽくなることも嫌がられる。

住宅会社向けの月刊誌「日経ホームビルダー」10月号では、木材研究の最前線とプロが抱く木材の不満を取材した。第3回は、内部割れを防ぐ乾燥材(KD材)のつくり方と、KD材の品質の見分け方だ。

「内部割れを防ぐ乾燥方法は?」

 KD材の内部割れは、乾燥する温度が高過ぎたり、時間が長過ぎたりすることで生じやすくなる。

 そのためスギの製材を乾燥する場合、「高温セット」と呼ぶ初期の乾燥工程を120℃で24時間以内とし、その後は90℃程度に温度を下げて乾燥する方法を、森林総合研究所などが推奨している。 

 しかし、これを守るだけでは内部割れを完全に防ぐことはできない。「例えば高温セット後のスケジュールが不適切で、内部割れを招くこともある」と、長野県林業総合センター木材部長の吉田孝久さんは話す。

 さらに、材の個体差や重さ、樹種、使う乾燥機、気候などに応じた調整も現場で必要になる。乾燥によって、材色が黒っぽくなることも嫌がられる。

高温セット後に違いが

 国産材の大手製材工場である協和木材(福島県塙町)が、内部割れを防ぐ方法の一つとして取り入れているのが、中温減圧乾燥機だ。

  減圧した状態では水の沸点が下がる。それを利用して、低い温度で木材が含む水の蒸発を促す原理だ。低い温度でも早く乾燥するという。

 「これを高温セット後に採用することで、乾燥温度を下げて、時間も大幅に短縮した。天然乾燥に近い色合いがポイントだ」と社長の佐川広興さんは話す。内部割れの発生率を抑えるため、含水率を20%程度とする。

(写真:日経ホームビルダー)
(写真:日経ホームビルダー)

 

 大分県農林水産研究指導センター林業研究部は、高温セット後を天然乾燥とする「大分方式」で、内部割れと材色変化を抑えるようにしている。大分県内の製材工場19社が、この方法を自社製品の一部に導入している。   地元の製材工場から天然乾燥の表面割れをなくしたいと相談を持ち込まれたのが、開発を始めたきっかけだ。「生産量は増えており、地元だけでなく県外からも注文が来ている」と同県農林水産部主幹の神鳥浩明さんは話す。

(写真:日経ホームビルダー)
(写真:日経ホームビルダー)
ベイマツのKD材をメーンに扱う国内最大の中国木材(呉市)も、ベイマツならではの内部割れ対策に励む。 「過去にさまざまな乾燥機を試し、120℃で乾燥していた時期もあるが、ここ数年は65~85℃の中温蒸気乾燥機で15日くらいを標準としている」と同社社長の堀川保幸さんは話す。
(写真:日経ホームビルダー)
(写真:日経ホームビルダー)

 

(資料:日経ホームビルダー)
(資料:日経ホームビルダー)
 

 

KD材の品質の良しあしはどう見分けるか?」
  材の品質を知る一つの手掛かりはJAS材かどうかだ。しかし実際には、JAS製材の生産量は市場に流通する製材のわずか2割程度と言われる。JAS製材に頼るのは難しい。

 JAS材以外で品質基準の手掛かりとなるのは、「地域認証」と「格付け表示」だ。地域認証とは、都道府県などが地元の木材を普及させるために始めた仕組みで、建て主に建材購入費を補助するケースが多い。

  地元で生産した製品をすべて対象にするものから、独自の品質基準を設けて対象品を限定するものまで、さまざまだ。 

  例えば、長野県産材を扱う信州木材認証製品センターは、JAS同等の基準を設け、認定工場への毎年の立ち入り調査と、3カ月ごとの自主検査の報告を求める。

先に取り上げた大分方式の乾燥材は、大分県が定めた品質管理基準に基づき認定工場が製造する仕組みだ。「内部割れがない」、「カラーチャートで材色を確認する」、「4材面に丸みがない」など、JASより厳しい品質基準を盛り込む。 他方、格付け表示とは、材に印字されている「特等」「一等上」などのこと。製材はどんなに製造管理を徹底しても、木の個体差による品質のばらつきが出てしまう。そのため、どの製材工場も材を格付けし、価格を変えて出荷する。格付けの名称や基準は製材工場によって異なるので、確認が必要だ。

 木にこだわる青木工務店(神奈川県大和市)会長の青木宏之さんが心掛けているのは、製材工場やプレカット工場に出向いて自分の目で材を選ぶことだ。「材の選定を入手先任せにしていては、品質を見る目が養われない」と話す。

 工場で製造管理体制を確かめることも重要だ。例えば含水率は、測定機や測定方法で精度が大きく変わる。

(写真:日経ホームビルダー)
(写真:日経ホームビルダー)

 

(写真:日経ホームビルダー)
(写真:日経ホームビルダー)

 

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