監理技術者講習を廃止 / 日経BP

国土交通省は12月24日、監理技術者の資格者証と講習を廃止し、各技術者のCPD(継続教育)の単位取得履歴などを盛り込んだ技術者データベースを整備する方針を決めた。同日に開催した技術者制度検討会(座長:小沢一雅・東京大学大学院教授)の第2回会合に提示し、了承を得た。廃止する講習に代えて、各種団体が実施するCPD制度を活用する。今後一段とCPDの重要性が高まりそうだ。

技術者制度検討会の第2回会合の様子(写真:日経コンストラクション)
   

 5月に開かれた事業仕分けで資格者証と講習義務付けが「廃止」と判定されたことを受けて、国交省では監理技術者制度の見直しを進めていた。事業仕分けの判定に従って、資格者証と講習の廃止を決めた形だ。

 ただ、資格者証は廃止するものの、監理技術者のデータベース構築は継続する。現在、資格者証の交付手数料7600円のうち、データベース構築に掛かる費用が約98%を占める。資格者証のカード作成自体に掛かる費用は、1枚当たり146円にすぎない。国交省ではデータベースの構築方法も見直す考えだが、それでも大したコスト削減にはならない恐れもある。

 また、監理技術者講習を廃止しても、何らかの技術力の維持・向上策は必要であると判断し、全国土木施工管理技士会連合会などの団体が実施しているCPD制度を活用することにした。現在の監理技術者のデータベースに各技術者が取得したCPD単位の履歴などを追加し、新たな技術者データベースを構築する。主任技術者のデータも含めるなど、対象とする範囲を広げることも今後、検討していく。

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