ビルや住宅の壁面が植物のように空気の汚れを浄化する。そんな技術が実用化されている。衛生陶器大手のTOTOが2007年から販売する外装用塗料「ハイドロテクトカラーコートECO-EX」は、光触媒技術によって空気中の窒素酸化物(NOx)を分解する。例えば住宅の壁面など150平方メートルに塗装すると、テニスコート4面(1000平方メートル)分の芝生と同じ空気浄化効果が生まれるという。今年1月には光触媒製品の効果を評価する光触媒工業会から「空気浄化(NOx)」分野の第1号の認証を取得した。
◆1960年から応用研究
酸化チタンなどを原料とした光触媒は、太陽光や蛍光灯から出る紫外線に当たると、接触してくる有機化合物や細菌などを酸化分解する特徴がある。このため、セルフクリーニング(防汚)や抗菌製品などに応用されている。TOTOの「ECO-EX」は、光触媒をビルや住宅の外装用塗料に応用。外壁に色の付いた塗料を塗装後、透明な光触媒塗料をコーティングする仕組みだ。
TOTOは1960年から光触媒の抗菌・防汚などの効果に着目。この技術の権威である東大の藤島昭教授(現神奈川科学技術アカデミー理事長)と応用研究を進めてきた。90年代には光触媒を練り込んだタイルを商品化。02年には業界で初めて外装用塗料に応用した。
塗料は有機化合物の成分が多いため、光触媒に利用すると塗料の成分自体を分解してしまうため、商品化が難しかった。この難題を解決するため、同社は中塗りの色の層の表面に高機能のセラミックスの壁をつくる構造を開発。塗料自体が光触媒膜の影響を受けて色が劣化したり分解されないよう工夫して製品化が実現したという。
研究開発の過程では、光触媒で薄膜をつくると表面に水滴が付かず、水になじむ「親水性」を発見。光触媒の有機物分解性と合わせ、「ハイドロテクト」という技術ブランドを確立させた。皮膜に汚れが付着し、光触媒が分解する一方で、雨などが水滴になりにくく、そのまま流れ落ちてしまう。このため、外装の表面に汚れが残りにくい効果も加わっている。特に酸性雨や光化学スモッグなどの主原因であるNOxも分解する能力が高く、光触媒工業会の認証基準に対して約2.7倍の浄化力を持つことが確認された。
◆NOx分野で初の承認
同工業会では、光触媒製品の信頼を確保するため、抗菌、防汚、大気汚染物質の空気浄化について認証制度を設けている。抗菌や防汚については承認を受けている製品が多いが、「空気浄化分野で、しかもNOxという分野では初めて」(TOTO)という。
汚れなどを防ぐため、外壁にタイルを使用する場合に比べ導入コストや安い。このため、「幅広い建築物に光触媒を利用できるようになった」という。今回認証を受けた「ECO-EX」では、コーティングされる光触媒の密度を高め、従来に比べ約6倍もNOxの浄化力を向上させた。
住宅やビルなどの建築物への利用だけでなく、高速道路の外壁材や工場の排気施設などNOxや硫黄酸化物(SOx)排出量の多い施設への普及が進めば、都会での光化学スモッグの発生などを抑制する期待も高まる。
TOTOでは「光触媒技術はまだ発展途上。今後の研究次第では、さらに性能を高めることが可能になる」と指摘。都会では緑地の確保も難しいだけに、今後の技術開発にも注目が集まりそうだ。(石垣良幸)
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