京都市は7月14日、「地球温暖化対策条例」の改正骨子(案)をまとめ、市民の意見募集を開始した。温室効果ガス排出量を2030年度までに1990年度比40%削減することなどを目標としている。建築関係では、大型の建築物の新築・増築に対して、地域産木材の利用や再生可能エネルギーの導入を義務付けることなどを盛り込んだ。
全国初の地球温暖化対策に特化した条例として2005年に施行した「京都市地球温暖化対策条例」を改正するもので、今年7月の同市環境審議会の答申を受けて改正骨子案をまとめた。温室効果ガス排出量削減の中期的目標として、2030年度までに1990年度比40%削減、中間年の2020年度までに25%削減することを目標に掲げている。
骨子案では、建築物の低炭素化や再生可能エネルギー利用促進、地域産木材の活用、市街地の緑化、公共交通期間の利用促進、ごみの発生抑制・再利用などを新たな重点施策とした。市、市民、事業者それぞれの役割を規定し、エネルギー使用量の多い特定事業者には、環境マネジメントシステムの導入や、評価が低い場合の追加削減対策などを義務づける。
建築関連では、既に排出量削減計画書の提出を義務づけている「特定建築物」(新築または増築床面積が 2000m2以上になる建物)について、(1)一定量以上の地域産木材の使用(2)太陽光など再生可能エネルギーの一定量以上の導入(3)建築物の環境性能評価ツール「京都環境配慮建築物基準」に基づく評価結果の提出――を新たに義務づける。評価結果は市民に公表する。
このほか、新たに市街地の緑化規定を導入。敷地面積1000m2以上の建築物の新築などを行う場合は建物と敷地の緑化を義務づける。
意見の受付は8月12日まで。9月市議会で改正案が審議される予定だ。
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