2010年4月下旬の晴れた日、東海地方の工務店社長のAさんは、平屋住宅の施工現場で異様な光景を見た。軒先のあちこちからポタポタと水滴が垂れ続けている。午前10時ごろから少なくとも午後5時まで、水滴は止まらなかったという。雨樋が未施工だったために見付けやすかった。
住宅の屋根材は粘土の平板瓦だ。規模の大きい住宅のため、使用量は通常の戸建ての約3倍、3000枚ほどあった。前日が雨だったので、瓦の下に雨水が多少浸入した可能性はある。「そうだとしても何時間も垂れ続けるほどの水量になるだろうか」とAさんは首をひねった。
瓦の下のルーフィングは、水滴に長時間さらされる状態が続けば劣化が早まる恐れもある。事態を重く見たAさんは、屋根工事会社を介して採用した瓦のメーカー、鶴弥(愛知県半田市)に相談した。
瓦の裏で結露
問題の瓦は表面に釉薬を使わないいぶし瓦風の仕上げだった。鶴弥によると、この種の瓦は他社製を含めて、表面にシリコンを塗ってあるものの、釉薬を使った瓦と比べると吸水しやすいという。Aさんはこのことを知らなかった。
(1)雨天で瓦が吸水→(2)染み込んだ水分は晴天で瓦が温まると水蒸気になり、主にシリコンが塗布されていない裏面から放出される→(3)瓦よりも温度が低い下地材の上で水蒸気が結露→(4)結露水が軒先へ──。鶴弥はこのように推測した。釉薬で仕上げていない瓦ではまれに発生する現象で、同社はユーザーに渡す説明文も用意している。
ちなみに、問題の住宅に使われた瓦と同じロットで製造した数枚を鶴弥が調べると、吸水性はその製品の基準値をクリアしていた。さらに同社の経験則では、瓦の表面にある微細な穴が時間の経過で縮小していくため、放置しておいても吸水性は次第に低下することが多いという。鶴弥はこうしたことをAさんに説明した。
しかしAさんは早期の対応を求めた。そこで同社はシリコンを重ね塗りして瓦の吸水性を直ちに低下させることを提案。シリコンを問題の屋根瓦の表面に塗ると、結露水は垂れてこなくなった。
いぶし瓦風の平板瓦は屋根工事会社の薦めで初めて採用した製品だった。「吸水性の情報はカタログに書いておいてほしかった」とAさんは話している。
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