執行留保解除、地方に2千億円追加配分 / 建設工業新聞

東日本大震災の復旧財源確保のため政府が11年度予算で行っていた公共事業費と施設整備費の5%執行留保を解除したのを受け、国土交通省は14日、地方自治体が行う補助事業に総額約2000億円を追加配分した。執行留保の総額は3000億円で、うち直轄事業分の1000億円の留保も解除した。直轄、補助両事業ともに防災・減災対策推進の事業に充てられる。

                  
 地方への追加配分額(事業費)の内訳は、▽道路整備(補助)=5100万円▽住宅対策(同)=244億2300万円▽市街地整備(同)=43億9600万円▽道路環境整備(同)=1500万円▽下水道(同)=4100万円▽国営公園等(同)=3億1600万円▽社会資本整備総合交付金=1701億7100万円-で、総額1994億1400万円。

                   
 地域別で最も配分額が多かったのは東京都で219億3700万円。続いて福岡県の106億3600万円、大阪府の98億3800万円、北海道の95億5500万円、神奈川県の91億2000万円の順。最も少なかったのは香川県で8億8200万円となっている。都道府県の配分先事業の詳細は国交省のホームページ(http://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo05_hh_000071.html)で公開している。

                   
 前田武志国交相は14日の閣議後の記者会見で、今回の追加配分について「社会資本整備一括交付金関係は非常に使い勝手が良く、地方自治体にとっては朗報になる。補助金関係でもかなりの額を解除したため、街づくりなどで民との連携というものにも効果があると思う」と述べた。

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