「この診断は工務店などの住宅会社が役割を担うのに向いている」──。工務店の組織であるJBN工務店サポートセンター(JBN)で環境委員会副委員長を務めるエコワークス(福岡市)の小山貴史さんはこう力強く説明する。環境省が進める「家庭エコ診断(以下、うちエコ診断)」に対して、小山さんの期待は大きい。
大手企業も動きだした。建材・設備メーカーのTOTOとLIXILも2012年度の公募に手を挙げて民間試行事業者として採択された。
環境省が進めるプロジェクトが今後住宅業界にどのような影響を与えるのか、各社の事業展開から探った。
住まい方からリフォーム提案
うちエコ診断は各家庭におけるCO2の排出状況を把握して、対策の方法と効果を示しながらアドバイスを行うというものだ。環境省が提供する専用のソフトを使って診断する。電気やガス、水道、自動車などの使い方からエネルギーの無駄遣いを指摘して、住まい手に気付きを与えるといった診断内容だ。
12年度の事業では、内容を3つのタイプに分類し10社の民間試行事業者が採択された。このうちタイプ1「自社サービスの一環として実施する事業者」にJBNやTOTO、LIXILが選ばれている。例えば、診断結果をきっかけにエコリフォームにつなげるといったものだ。
具体的には、TOTOの場合、同社が持つ独自のグリーンリモデル診断とうちエコ診断の連携を模索する。「うちエコ診断は省エネ目的が中心。一方のグリーンリモデル診断はリフォーム提案が中心だ。これらが連携できるか事業を通して検証する」(TOTO広報部の藤田健史さん)。東京23区とその周辺や北九州市、滋賀県南東部の地域などで事業を展開する予定だ。
LIXILは「うちエコ診断と対策としてのエコ商品の活用提案をセットで実施することで、エコ商品の販売につながるかを検証する」(LIXIL広報部の布施木昭彦さん)。さらに、同社のフランチャイズチェーン加盟店などでの活用の可能性も検証する予定だ。うちエコ診断と開口部や壁の断熱診断(専門診断)をセットにした事業の可能性を検討している。
同社はまず、関東地区の同社直営リフォームショップ8店舗程度で事業を開始するという。
住宅性能+住まい方で総合的にアドバイス
他方、JBNが見据える先は今後の住宅業界に影響を与えそうだ。JBNのうちエコ診断事業を中心的にまとめるエコワークスの小山さんは「うちエコ診断が全国の中小工務店向けの制度になることを目指す」と説明する。
小山さんは、うちエコ診断後にリフォームの商談に発展する割合を約5割と見込む。省エネと住まいづくりの両方の知識を持つ工務店の提案力を磨ければ、リフォーム市場の活性化にもつながる。それだけに、今後はうちエコ診断のツールに住まいづくりの要素も加えるなど「改善案を積極的に提示したい」(小山さん)。
今回の事業では、JBN会員のうち35社から合計70人がうちエコ診断員として参加し、700世帯を診断することを目指している。環境省が求める様々な検証と実績をつくることで、下地固めをしていく方針だ。
国は今後、うちエコ診断の事業結果を踏まえて、「環境コンシェルジュ制度」を創設する予定だ。各家庭のエネルギー利用状況などを診断したうえで、中立的にアドバイスを行える仕組みを根付かせる。
「うちエコ診断がそのまま環境コンシェルジュ制度になるかはわからない。また、国家資格になるのか認定制度になるかも現時点では未定」と環境省地球環境局地球温暖化対策課の小澤尚久さんは説明する。だが、「環境コンシェルジュ制度において、うちエコ診断は主要な項目になると感じている」と小山さんは言う。
顧客がエネルギーの利用状況まで意識するようになれば、今後の家づくりは変わるはずだ。単に性能がよいエコ住宅をつくるだけではなく、顧客の住まい方までアドバイスすることで総合的にエコな住まいを提供できることが重要になる。省エネと住まいづくりの両方の知識を持つことが顧客から求められる住宅会社の条件になるだろう
● うちエコ診断で使用する専用ソフトを使って診断しているイメージ(資料:環境省の資料を基に日経ホームビルダーが作成)
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