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貸したお金が約束期限を過ぎても返ってこない、交通事故でケガをさせられたが示談交渉がうまくいかない、消費者金融に返済金を払いすぎたかもしれない……。日常生活の中では、思いがけないトラブルに巻き込まれることもある。

すみやかに解決したいのだが、どんな方法があり、費用がいくらかかるか心配だという人も多いだろう。当事者間の話し合いですめばともかく、弁護士を頼んだり、訴訟を行う場合は時間もかかり、相応の出費も必要になる。

解決方法はトラブルの種類や内容によって異なる。交通事故の損害賠償など、金銭の発生するトラブルで一般的な解決方法が「示談」である。これは当事者同士やその代理人が話し合いをして解決する方法。示談によって双方が納得し、和解が成立すれば訴訟を起こす必要はない。

当事者間同士だけでの話し合いによる解決が難しい場合、「調停」という方法もある。これは訴訟を起こす前に、第三者を交えることで解決しようとするもの。具体的には、簡易裁判所に申し立てをし、裁判官(または民事調停官)1名と調停委員2名(通常、弁護士が1名)に間に入ってもらい、申立人と相手方が肯ける道を探っていく。

このメリットは、訴訟に比べ費用が安く、手間もかからないということである。弁護士を介さないケースが多く、裁判所に提出する申立書に貼る印紙代(例えば、調停を求める事項の額が50万円なら2500円)と、関係者へ書類を送付するための郵便切手代2500円ですむ。

もうひとつ、訴訟にいたらない方法では、紛争解決機関を利用する「仲裁」という手段もある。日弁連の「紛争解決センター」や「第二東京弁護士会仲裁センター」などの機関が間に入り、トラブルを解決する方法だ。当事者が、事件の解決を仲裁機関の判断に任せることに合意して、はじめて可能になる。まずは、「法テラス(日本司法支援センター)」や「消費生活センター」などに相談し、仲裁を行うかどうか検討してみるのもいいだろう。

相談費用は、法テラスのように無料のところから、弁護士会の法律相談センターや仲裁センターでも1回の相談料が5000円程度。仲裁手数料は対象額の約1~8%。通常、3回程度の交渉で終了する。もし、相手側がその仲裁内容を守らなければ、裁判所へ執行判決の申し立てをし、強制執行することもできる。

これらのうち、どの方法を選択するかは、自分自身がトラブルをどう解決したいかで違ってくる。金銭を1円でも多く回収したいのか、そうではなく、相手側に自分の言い分を認めてもらいたいのか……。目的をはっきりさせたうえで、解決方法を探るのが大切だ(図1参照)。

こうした方法でも解決できなければ、「訴訟」という手段をとることになる。

費用は調停や示談などに比べ高くなる。まず、裁判所に提出する申立手数料がかかる。これは訴訟する金額に応じ、必要となる収入印紙代のこと。100万円の損害賠償請求を起こすのであれば、印紙代は1万円となる(図2参照)。

このほか、被告側に訴状や出頭を命じる通知を発送する切手代6400円を納めなければならない。裁判に証人を呼ぶのであれば、日当(1人につき1万円が目安)と交通費を支払う。また、証拠の鑑定・検証が必要な場合には実費を負担することになる。

訴訟にかかる費用の大部分を占めるのが弁護士費用だ。弁護士費用には、訴訟代理人として依頼する際に支払う着手金と、成功したときに渡す報酬金がある。かつては弁護士報酬規定で金額が定められていたが、2004年に廃止された。とはいえ、今でもかつての規定の考え方は残っており、経済的利益(訴訟によって得た最終的な利益)が100万円だとしたら、着手金がその8%、成功報酬が16%というのが相場である(図3参照)。

弁護士を頼らずに訴訟を起こすこともできる。だが、裁判で勝つことは難しいと考えたほうがいい。相手方に弁護士がついていたり、事案が複雑な場合は、弁護士に依頼すべきだ。

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風呂に入っているときや寝ている間など、油断している隙に、携帯電話のメールや着信履歴を家族や恋人に見られて、浮気などの隠しごとがバレ、いきなりの修羅場を体験した過去のある読者も、決して皆無ではないだろう。法律上も、既婚者の浮気は「不貞行為」として離婚や慰謝料の原因になりうる。

では、浮気などの証拠を見つけようとして、持ち主に断りもなく、携帯電話の記録を覗き見ることに、違法性はないのだろうか。

「結論から言えば、少なくとも現行法上、刑事処罰の対象にはなりません」と話すのは、ネットトラブルに関する著書もある宮本督弁護士。

ただ、他人の携帯電話に届いたメールを覗き見ることは、「通信の秘密」を侵す行為。他人宛ての手紙を勝手に読もうとして、封筒の口を破る行為に近い。だとすれば、信書開封罪(刑法133条)に該当しないのだろうか。

「信書開封罪の対象である『信書』とは、特定の人に意思を伝達する文書であり、郵便の封書が典型。携帯電話のメールは『信書』に含まれないので、処罰の対象外になります」(宮本弁護士)

それでは、持ち主が設定したパスワードを入力しなければ携帯電話を使えないようにしていたのに、他人が持ち主の誕生日などを適当に入れたことで、偶然にパスワードが通り、保存されていたメールを勝手に読んだ場合は、不正アクセス罪(不正アクセス行為禁止法3条、8条)に該当しないのだろうか。

「不正アクセス罪とは、情報を管理するサーバーコンピュータに、不正入手した他人のIDやパスワードを使って侵入することにより、他人になりすますネット犯罪です。たとえば、自分のパソコンで他人のふりをして、ウェブメールのサイトにログインし、メールを盗み見るなどの行為が想定されます。一方、他人が携帯電話を使えないよう設定する場合のパスワードは、いわば携帯電話のスイッチ代わりに用いられるものでして、そのパスワードを破ったからといって、不正アクセス罪が成立するわけではありません」(宮本弁護士)

しかし、携帯電話は、個人情報の塊だといわれて久しい。電話帳を見れば、仕事関係や交友関係が一目でバレる。その人に、何月何日何時何分、誰からどのような連絡があったか、その人が誰に発信したのかもメモリに残されているのだから、人間関係の濃淡まで筒抜けだ。こうした個人情報を盗み取る行為を、犯罪として取り締まらないのは、なぜだろうか。

宮本弁護士は「携帯電話のメールの覗き見が実際に問題になるとしても、浮気がバレるなどのプライベートな場面が大半です。何か大きな社会的問題でも生じない限り、法規制の動きは起こらないと考えられます」と話す。

その一方、携帯電話に保存された情報を勝手に覗かれたことで、プライバシーが侵害され、精神的な苦痛を受けたとして、民事上の慰謝料を請求する余地はあるという。

「ただ、慰謝料が認められるとしても、せいぜい数万円から10万円程度でしょう」(宮本弁護士)

それでは、他人の携帯電話を覗くとして、どの段階からプライバシーの侵害が発生すると考えられるのだろうか。

宮本弁護士の説明によると、メールの内容まで読まなくても、いつ、誰からメールが届いたのか(誰にメールを出したのか)のリストを覗いただけで、その人のプライバシーを侵害することになり、慰謝料の支払いを求められる可能性があるとのことだ。通信の秘密の保障は、通信の内容だけでなく、通信そのものの「存在」にまで及ぶためである。

とはいえ、不貞の慰謝料に比べれば、はるかに少額。メールの覗き見より、浮気のほうが「重罪」なのだと心得たい。

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帰宅して、郵便受けを覗いてみると、新聞や手紙、通知物のほかにも、「不要なお知らせ」で溢れかえっているのを見ることが多くなった。

それは、宣伝目的のDM(ダイレクトメール)かもしれない。あるいは、郵便受けに直接投函されたチラシだろうか。今回は、無断で投函されたチラシをめぐる法律問題について考えてみたい。

業者が勝手にチラシを郵便受けに入れる行為は、犯罪として取り締まりを受けることはないのだろうか。

「公道に面した場所に投入口がある郵便受けはともかく、マンションや寮など、建物内に置かれている郵便受けへチラシを入れる行為は、管理人が承諾していない限り、住居侵入罪になりえます」と話すのは、宮本督弁護士。

住居侵入罪の対象は、日常生活に使う住まいとしての私的な空間だけではない。壁や囲いなどで区切られていれば、マンションのような集合住宅の共用部分へ勝手に立ち入ることも「侵入」になりうる、というのが最高裁判所の判例である。

ちなみに、敷地の周りの塀を上り始めただけでも、住居(建造物)侵入罪に該当するという最高裁判決が7月に出たばかり。その意外性が話題を集めた。

マンションの郵便受けは、多くの場合、管理された共用部分に置かれている。したがって、チラシを投函するには「侵入」するしかないといえる。

そもそも、どうして住居や建造物への侵入が処罰されるのか。宮本弁護士によると、考え方は2種類あるという。

ひとつは、侵入によって、住居などの「平穏」が害されるという考え方。私的な生活や営業活動などが脅かされる危険を防ぐための罰則だという位置づけだ。ただし、この説によると、平穏を害さず、そっと静かに入るのなら、侵入罪が成立しないという結論となりかねない。

一方、裁判実務で主流の考え方は、住居の住人や建造物の管理者の「立ち入りを禁止する」という意思を無視して立ち入るから、住居侵入は処罰されるというものだ。「関係者以外立入禁止」などの看板を掲げずとも、他人の立ち入りを容認しない意思は合理的に判断されうる。

宮本弁護士によれば、最初から商品を万引するつもりで、客を装ってコンビニの店内に入れば、もうその時点で建造物侵入罪が成立するのだという。なぜなら「万引目的の者、立入禁止」という、コンビニ店舗のオーナー(建造物管理者)の意思が推認でき、その意思に反した立ち入りが行われたからだ。

もっとも、万引目的でコンビニに足を踏み入れただけで建造物侵入罪が成立するとしても、実際の検挙はほぼ不可能である。万引に使う専用の道具などを持っていれば別だろうが、ふつうは「万引目的」という心の中を客観的に証明することは困難。よって、盗んだ商品を隠し持って店外へ出ようとした段階で、窃盗罪と併せて立件されるのが通例だ。

また、「戦前には、亭主(家父長)のみが住居権を握っていたため、妻が浮気相手を家に連れ込んだ場合は、浮気相手が住居侵入罪に問われた事例もあります」(宮本弁護士)。

現代では、妻や子にも自宅の住居権が認められるため、こうした結論にはならないが、侵入罪ひとつとっても、社会の価値観の変遷が感じられ、興味深い。

現実には、チラシ配りの担当者が、実際に住居侵入罪で検挙されたという話はあまり聞かない。「検察官には、犯罪の性質や軽重等の諸事情を総合的に勘案したうえで、被疑者を『起訴猶予』とする裁量が認められています。広告宣伝目的のチラシ投函行為は、起訴猶予か、警察段階で微罪処分とされ、放免される可能性が高いです。押し売りなどの目的でマンションに入ったことで起訴された事例はありますが」(同)。

不要なチラシは、現実的には、そのつど自分で処分するほかないようだ。

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