文部科学省の公立小中学校の耐震・エコ改修関連の概算要求額は1086億円。自民党政権下で8月に提出した要求額(2775億円)と比べると4割にも届かなかった。しかも、概算要求の説明文書からは「太陽光」「エコ改修」の文字が消えた。
補助予算倍増を打ち出す住宅向けとは対照的に、学校への太陽光発電導入は民主党の中であまり重視されていないように見える。10月に文科省が行った概算要求の記者向け説明会では、太陽光発電の導入などを含む学校のエコ改修について、大臣からのコメントは一言もなかった。副大臣からの詳細説明でも、耐震改修の話は出たが、太陽光発電やエコ改修の話は記者からの質問があるまで出てこなかった。
しかし、学校施設のエコ改修はもっと積極的に進めるべき政策ではないだろうか。理由は大きく二つ。教育効果と地域への影響力の強さだ。
エコ改修を実施すれば、太陽光発電やヒートポンプ、複層ガラス、断熱材などの仕組みや原理、ビオトープを通じた生物多様性など、学校施設そのものを目で見る教材として利用できる。さらには、日本の太陽光パネル生産のシェア、各国の環境政策など、経済や政治にも話題は広がっていく。文科省の来年度予算では、理数系を中心に小中学校の現場教員の大幅増員を要求している。併せてより効果的なカリキュラムや教授法などを確立してゆけば、環境教育の充実が期待できる。
学校施設は規模の大きさの割にエネルギー使用量が少ない。「だからこそ、まず学校こそが『ゼロカーボン』を目指すべきだ」と提言するのは、慶応義塾大学の伊香賀俊治教授だ。施設のゼロカーボン化を目指すには、技術的な取り組みだけでなく、照明のこまめなオン/オフなど生徒や教員の主体的な取り組みも必要になる。各学校で具体的な数値目標を持ってゼロカーボンに取り組めば、効果的な環境教育が実施できそうだ。
地域への影響についてはどうか 日本では地域コミュニティーの衰退が指摘されて久しいが、「子供の学校の友だち」を通じた親同士の交流は今でも滅びていない。また、自治体の財政難や少子化が進めば、学校施設と他の公共施設の複合化もさらに進むだろう。複合化した学校は、これまで以上に地域の交流拠点としての色合いを強めていく。「ゼロカーボン」という分かりやすい目標を掲げて学校施設をエコ改修すれば、その情報は地域に広く伝わるはずだ。環境政策に力を入れる自治体なら、ゼロカーボン化を目指す学校施設を環境政策推進の象徴として位置付け、内外に積極的にアピールすることも考えられる。
学校エコ改修の計画過程にPTAが参加すれば、コミュニティーの活性化と環境意識の向上という、一挙両得の効果も期待できる。例えば、伊香賀教授の研究室では、愛媛県の翠(みどり)小学校を改修してゼロカーボンを目指すプロジェクトにかかわっているが、ここではPTAの人たちも参加しての検討会が行われているという。
また、きちんとしたエコ改修計画が実行された学校で、子供が環境についての面白い授業を受ければ、家庭でもきっと話題になる。必然的に地域住民の環境問題への意識は高まっていくだろう。
このように、学校施設のエコ改修は、子供の教育面における効果のみならず、「地域」と「環境」という最近の重要な二つのキーワードをつなぐことを可能にする。もっと政策の優先度を高めてもよいのではないだろうか。
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