三重県名張市赤目町長坂の日本サンショウウオセンターは２９日から、館内で飼育している県内最大級のオオサンショウウオなど２匹の愛称を募集する。同じ水槽で仲良く生息しているといい、同センターは「実際に会いに来て、ふさわしい名前を付けて」と呼びかけている。応募期間は５月３１日まで。 ◇

　愛称の募集は、グロテスクな風貌(ふうぼう)からなじみにくいオオサンショウウオに親しみをもってもらい、環境保全の意識を高めてもらおうというアイデア。館内では９匹を展示しているが、愛称を付けるのは初めて。

　愛称を募る２匹のうち１匹は体長１２５センチで県内最大級。２００８年６月、名張市赤目町丈六の路上を歩いているのを住民が発見、同センターが保護した。食が細くあまり食べないのが特徴。もう１匹は体長８０センチ。数年前からセンターが飼育し、食欲旺盛で寝相が悪いという。２匹とも雌雄は不明だが、体長から少なくとも５０年は生息しているとみられる。

　「愛称は顔や行動を見て付けてほしい」との願いから、メールや郵便、ファクスでは行わず、センターに備え付けの応募用紙でのみ受け付ける。２匹でも、１匹だけの応募でも可。必要事項を記入し、センターに設置する専用ポストに入れる。

　応募者の中から２匹のイメージにぴったりの愛称を選び、６月中頃、命名式を行う。名付け親に決まった応募者が名前を書いたプレートを水槽に張り、餌付け体験をする企画もある。

　飼育員の江川紫(ゆかり)さんは「２匹は同じ水槽で重なりあったり、くっついたり本当に仲良し。名前を付けてオオサンショウウオに親しんでほしい」と話している。問い合わせは、ＮＰＯ法人赤目四十八滝渓谷保勝会（６３・３００４）。

建設工事の請負契約についての紛争解決機関である「中央建設工事紛争審査会」への２００９年度の申請件数が前年度比で大幅に増加した。総申請件数は６８件で、前年度の約１．５倍となった。前年度の申請件数が少なかったため、反動による増加とみられる。

　０９年度の申請件数の紛争類型内訳は、下請代金の支払いが３０件、工事瑕疵（かし）が１８件、契約解除が１０件、工事代金の争いが８件、工事遅延が１件、そのほかが１件だった。

　下請代金の争いの申請は、前年度の１８件から大幅に増加し、工事瑕疵は前年度の２倍、契約解除も６割増で申請件数全体を押し上げた。

　ただ、１９９８年度から０８年度までの平均申請件数は５６件で、０９年度の申請件数が極端に多いとは言えない。中紛審への申請は、３－４年ごとに増減を繰り返す傾向にあるため、前年度が谷間だった可能性もある。０８年度が少なかった分、反動で増加したとみられる。

　０８年度第４四半期の申請件数が９件だったのに対し、０９年度第１四半期の申請件数は２１件で、０６年度第３四半期以来１０四半期ぶりの水準となった。特に、下請代金の争いが、０８年度第４四半期が１件だったのに対し、０９年度第１四半期と同第２四半期がともに１０件ずつと多く、０８年度に申請しなかった反動が０９年度の前半に表れたと見ることができる。

　国交省では、０９年度に建設工事の請負契約をめぐるトラブルの相談窓口となる「建設業取引適正化センター」を設置しており、調停や仲裁、あっせんを行う機関である中紛審に紛争処理を申請する前の相談をしやすくなったことも影響している可能性がある。