Archive for » 5月 25th, 2010«

建設工事現場に従事する「登録基幹技能者」を、ゼネコンが評価する動きが出てきた。戸田建設は、同社の現場で働く登録基幹技能者に1日500円を年間の就労日数に応じて支払う「優良技能者手当」を創設し、本年度から実施する。現場の上級職長として、生産性向上への貢献が期待される登録基幹技能者を公共工事の入札時に評価する発注者も出始める中、協力会社が保有する登録基幹技能者をいかに活用するかは、ゼネコンにとっては「今後の受注戦略を左右する可能性もある」(戸田建設東京支店)との見方も出ている。今後、他のゼネコンにも同様の取り組みが広がるか注目される。

技能労働者の賃金については日本建設業団体連合会(日建連、野村哲也会長)が昨年4月、「労働賃金等に関する提言」を発表し、基幹技能者の資格を持ち、特に優秀な人材を「優良技能者」として標準年収を「600万円以上」とする目標を打ち出している。戸田建設の今回の取り組みは、日建連の提言をベースとしたもので、同社の現場で働く職長が参加する支店単位の「職長会」のメンバーを対象に手当を支給する。

東京支店では、今年4月1日から来年3月31日までの間、登録基幹技能者1人に対して1日500円、これに同社の現場への就労日数で乗じた金額を手当として支給する。職長会のメンバーに対してはこれまで、自己研さんや現場での活動状況に応じて4段階に分けて最高10万円を支給する「奨励金」制度があった。今後は、手当と奨励金を比較して、どちらか高い金額を支給することにしている。東京支店以外も、6月1日以降の就労状況で手当を支給する。

建設業振興基金の集計によると、27職種35団体で制度化されている登録基幹技能者の登録者数は3月末時点で2万1771人と2万人を突破した。戸田建設東京職長会には現在、40人強の登録基幹技能者がいるが、同社では「262人の会員すべてが資格を取得するよう呼び掛けている」(東京支店)という。登録基幹技能者の活用をめぐっては、制度を運営する団体などでつくる基幹技能者制度推進協議会(向井敏雄会長)が、都道府県を対象に要望活動を展開中で、公共工事を受注する時の大きな要素になっていく可能性もある。

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住宅エコポイントの申請で、書類の不備や記載ミスが目立つ。申請書類に日付を書き忘れたり、申請者を確認する書類を添付し忘れたりするなど初歩的なミスが多い。

 不備があれば再申請が必要になり、手間と時間も浪費する。上は国土交通省がまとめた代表的なミスの事例だ。
 
郵送による申請が多い 
住宅エコポイントの申請では、郵送に加えて全国に約3800カ所ある住宅瑕疵担保責任保険法人の窓口でも持参による受け付けを行っている。家電エコポイントが郵送のみで、書類の不備が多かったことから、窓口でチェックできるようにするためだった。  ところが「郵送による申請が予想以上に多い。大半は、施工者による代理申請かと思っていたが、所有者本人による申請が多いのも予想外だった」と国土交通省住宅局住宅生産課企画専門官の山下英和さんは話す。窓口での申請の場合は、ミスをその場で書き直すこともできる。しかし、郵送では返送され、再申請が必要になる。

国交省のまとめによると、申請書類の記入ミスで多いのは、新築、リフォームとも同意事項の日付の未記入だ。同意することに署名捺印はしてあっても、その日付を書き忘れているケースが多い。  また、住所欄は「番地」(住居表示)を記入することになっているが「地番」を書いてしまう。添付書類の中には対象住宅の所在地を「地番」で表記しているものがあり、それを記入してしまうようだ。

 本人確認書類がない

添付書類で不備が多いのは、本人確認書類だ。申請者本人に加えて、代理申請の場合は代理申請者の本人確認書類が必要になるが、添付し忘れているケースが多い。さらに、添付した領収書に収入印紙が貼られていないこともよくあるミスだ。オンライン決済などで印紙が不要な場合には、これを記載しておけば審査は通る。

リフォームで不備が目立つ添付書類が性能証明書だ。製品のラベルを間違って添付していることがある。メーカによって書式は異なるが、エコポイントの対象商品には必ず性能証明書が付いている。なければメーカに問い合わせるようにする。

即時交換の申請書類では、口座名義人の記入ミスが多い。「危ぐした通りだった。ミスが多いのではないかと思い、講習会でも特に注意を呼びかけてきたが、それでも防ぐことはできなかった」と山下さん。  例えば、株式会社と会社名の間や所属先と肩書、氏名との間は1字空けるが、そのスペースを空けずに詰めて書いてしまう。株式会社を省略する場合には、「カ)」と記入すべきだが、「)」が抜けている――などだ。「スペースを空け忘れただけでも振り込みができないので注意して欲しい」と山下さんは話す。

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