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国土交通省の「総合評価方式の活用・改善等による品質確保に関する懇談会」(座長・小澤一雅東大大学院教授)は28日、総合評価方式の入札手続きの抜本見直し策をまとめた。現行の▽高度技術提案型▽標準I型▽同II型▽簡易型-の4方式を「施工能力評価型」と「技術提案評価型」の2方式に大別。施工能力評価型は、施工計画を求めるI型と、求めないII型に、技術提案評価型は従来の標準I型に近いS型と、従来の高度技術提案型をほぼ踏襲するA型(3種類)に分類する。国交省は12年度から全国の地方整備局で改善策を試行。13年度から本格運用する方針だ。

              
 改善策は、発注工事に最も適した企業を選ぶという総合評価方式の原点に立ち返り、評価項目を「品質確保・向上」と「技術力」に絞り込む。その上で、現行方式が抱える競争参加者と発注者双方の手続き負担の軽減、民間技術力活用の視点から運用方式も改変する。

                     
 施工能力評価型のうち、I型で求める施工計画の内容は従来の簡易型とほぼ同程度とする。I型は配置予定技術者へのヒアリングや、入札参加者を競争参加資格の確認時に絞り込む段階選抜方式の対象外とする。施工計画を求めないII型では、必要に応じてヒアリングを実施。競争参加者が多く、絞り込む必要がある場合には段階選抜方式を適用する。従来の簡易型と標準I、II型の大半は施工能力評価型に移行。国交省が年間に発注する工事全体に占める施工能力評価型の割合は約97%(II型約5%、I型約92%)に上る見通しだ。

                     
 一方、技術提案評価型のうちS型は、従来の高度技術提案型の適用対象でありながら標準I型で発注されていた案件に適用する。WTO政府調達協定の対象工事の場合は配置予定技術者へのヒアリングと段階選抜の適用を必須とし、それ以外の工事は必要に応じてヒアリングと段階選抜を適用する。AI、AII、AIII型の三つは、従来の高度技術提案型をほぼ踏襲するが、民間の高い技術力を有効活用する観点から提案を優位に評価する仕組みを導入する。

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