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文部科学省は、学校施設老朽化対策の柱に据えた長寿命化を推進するため、2013年度から「学校施設老朽化対策先導事業」に新規着手する。対象事業として、▽建築後100年程度使用することを目指す「100年学校」▽省エネ化やバリアフリー化など現代の社会的要請に対応した「優れたリニューアル」▽ほかの公共施設との複合化や減築を利用する「複合化・減築」――の3つの改修モデルを設定。モデルごとに自治体を1つ公募で選ぶ。事業期間は13−15年度の3年間。事業の計画段階から改修工事までを財政面で支援する。

                       

13年度は公募で選ばれた自治体が、改修モデル事業の対象となる小中学校を決め、学校関係者や地域住民、設計者などを交えて長寿命化改修の内容にかかわるワークショップを開き、基本計画を策定する。策定費用を支援するため、13年度予算概算要求には771万9000円を計上した。

                     
 14年度はワークショップの結果を反映した改修基本・実施設計を進め、15年度に長寿命化改修工事を実施する。設計費を含む工事費の3分の1は、学校施設環境改善交付金で支援する。

                  
 この先導事業は、文科省の有識者会議が打ち出した老朽化対策ビジョンの実現に向けた新規施策の一つ。自治体が施設を40年程度で改築している現状を改善し、今後の施設整備を70−80年程度使える長寿命化に転換することを促す。先導事業に取り組むことで、今後施設の長寿命化に取り組む全国の自治体に参考にしてもらう。

                  
◆長寿命化改修手引きを作成
 また、文科省は13年度に長寿命化改修の具体的手法を体系的に整理した手引きを新規に作成する。「自治体の技術系職員や長寿命化改修設計・工事を担う設計者、地域の建設会社などの技術者向け」(官房文教施設企画部)となる。
 作成費として203万2000円を概算要求した。
 手引きは改修内容や工期短縮の具体的手法、改修時期の目安、コスト事例などで構成する見込み。

                  
 このほか、「長寿命化改良事業」の補助制度を創設。大規模改造事業に位置付けられる老朽化対策を、改築事業と同様の財政支援とし、自治体の実質的な事業費負担を66.7%から13.3%で済むようにする。

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