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 公共土木工事の6割で工期が延長になり、それが受注企業の利益を圧迫している──。日本建設業連合会は会員企業を対象としたアンケート結果をまとめ、5月9日の関東地区を皮切りに始まった発注機関との意見交換会で改善を要望した。

 日建連は、工期が延長される工事が近年、増加しているとみて、実態を把握するために調査を実施した。調査対象は、国土交通省や高速道路会社、機構・事業団、都道府県、政令市が発注し、日建連積算・資材委員会に所属する企業のうち18社が受注して2010年4月から11年10月までの間に完成した3億円以上の公共土木工事342件。

 調査結果によれば、全体の62.3%で工期延長があり、そのうち延長期間が3カ月を超える工事が約3分の2あった。発注機関別にみても、この傾向は共通している。

 工期延長の原因は、設計図書と実際の施工条件との相違が25.4%、発注者による設計図書の変更が24.6%と、設計図書に起因するものが半分を占める。加えて、地元などとの協議未了や関連工事との協議未了、用地買収の未了といった発注者側の手続きの未了に関連するものが38%あった。

 こうした工期延長が工事の利益確保に与える影響について、58.7%が非常に大きい、31%が大きいと回答した。工期が延長された工事では、工事の一時中止時の費用が負担になっており、職員への給与手当てが十分でないとの意見が多かった。

 日建連によれば、5月9日の関東地区での意見交換会で、国交省は工期延長の問題を認識しており、解消を図っていくことを表明した。

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